テレキャスターは、その名称になるまで、少し回り道をしています。その経緯を書いていきます。
1949年 レオ・フェンダーがスパニッシュ・エレキギターの開発を始める。
(スパニッシュギター=抱きかかえて弾くギターのこと。それまではレオフェンダーはラップスチールギターという、台に置いて弾くものを作っていました。)
同年 プロトタイプ1号機完成
ボディの形はほぼ現在のものと変わらないが、ヘッドは3つのペグが両側についた形式。

同年 プロトタイプ2号機完成
ヘッドが現在と同じ形状になり、ペグが片側6個になった

1950年春 エスクワイア発表
ピックアップがブリッジ側のみの1ピックアップのエスクワイア

最初期のものは、ボディーが黒で、ピックガードが白だったみたいです。
1950年夏 2ピックアップの新型エスクワイア発表


(1ピックアップのものも同名)
1950年秋 ブロードキャスターに名称変更
1ピックアップのものをエスクワイア、2ピックアップのものをブロードキャスター(Broadcaster)と名称を分けた


1951年初頭 テレキャスターに名称変更
フレッド・グレッチ・マニュファクチュアリングという会社が1930年代から「BroadKaster」というドラムを作っていた(フェンダーのはKASTERではなくCASTERだが)ことから、フェンダー社は商標権の侵害で1951年2月にクレームを受けた。そのため、テレキャスター「TELECASTER」に名称変更をした。 ※2月20日付けの書面にてクレームを受け、2日後には新しい名前をつけたという資料があるのですが、具体的に、何月何日からのものがテレキャスターか?はよくわかりませんが、その辺ってことですよね。 ブロードキャスターからテレキャスターへモデル名変更するにあたってデカールを作成している期間のごく少数のモデルは、BROADCASTER部分を切り取って作られていた。そのため「Nocaster」と現在では呼ばれている。

1951年9月頃 テレキャスターのデカールが貼られているものが登場し始める。

以上、テレキャスター誕生までの流れでした。