テレキャスター誕生以降の、わかりやすい見た目の変化はこんな感じです。 テレキャスターは現行のものは色々なカラーが有りますが、70年代中盤まではブロンドが基本のカラーで、それ以外のカラーに関しては追加費用が必要でした(1960年以降から選択可能になっています)。
~1954前半 ブラックガード期
ピックガードが黒い時期で、1951年から1954年前半まで。ボディ色はバタースコッチブロンドと呼ばれる色。クリアコートがこれ以降の時期に比べて黄色く変色しやすかったかこういう色になったという説もあるようです。ネックの指板はメイプルです。

1954後半~ ホワイトガード期
1954年後半からの時期で、ピックガードが白、ボディは明るいクリーム色になっていますが、カラーの名前としてはブロンドです。指板は変わらずメイプルのまま。1957年のカタログに5%の追加費用でカスタムカラーをオーダー出来る記載が出ていました。ただ、カラーチャートの様なものがあって選択出来たのか、完全に自由に選べたのかは不明です。


1959~ ローズウッド指板
指板がローズウッド(ハカランダ)になっています。ピックガードのネジ止め数が5点か8点になりました。

1960~ オフィシャルのカスタムカラー登場
1960年になると、フェンダーとしてオフィシャルにカラーチャートを出して5%費用追加でカスタムカラーを選択出来るようになっています。


ブロンドとサンバーストの他に14色用意されていました。その年によって選べる色の種類は違うようです。
1964~ ピックガードが白黒白の三層に 少し細かい部分になりますが、ピックガードが3層になって、縁が斜めに切られているので、ピックガードの縁がはっきりしました。(カスタムカラーは1959年から3層でした。)
1965~ メイプル指板が選択可能に
指板が再度メイプルも選択することが可能になりました。50年代中盤の頃に見た目近くなりましたが、ピックガードの縁取りがはっきりしてますね。

1972年以降
72年以降は、プライスリストに選択可能なカラーの記載があります。 サンバースト、レイクプラシッドブルー、ソニックブルー、オリンピックホワイト、黒、キャンディアップルレッド、ナチュラル、ウォルナット等、カスタムカラーの選択肢は少なくなっていきました。
1970年代中盤~
カスタムカラーという概念が無くなり、アップチャージ無しで色が選択できるようになりました。
そのため、基本カラーという考え方は無くなりました。それに併せてピックガードの色も黒かったり白かったりいろいろあるみたいです。
※1950年代のカスタムカラー
50年代はブロンド以外の色としては、55・57・58年に2カラーサンバーストが極少量出ただけの様です。 ストラトに関しては、50年代のカタログに、「5%の追加費用で別の色に出来るよ」みたいなのが書いてありますが、オフィシャルに用意された色は有りませんでした。

派生テレキャスター
⑴テレキャスターカスタム
1959~1971年
もう、ホントかっこいい。1959年に派生、、というより上位機種として登場したテレキャスターカスタムです。レギュラーカラーはサンバーストです。 ボディの側面にバインディング(白い縁取り)が巻かれてあります。 ピックガードは3層構造の白黒白ですが、59年〜65年頃までは素材がセルロイドで、経年と共に一番上の白の層に下の黒層が透けて見えるようになり、ミントグリーンになります。現在ではグリーンガードと呼ばれています。

1972年~1981年
この年から、テレキャスターカスタムに強烈な変化が起こりました。 フロントがハムバッカーで、2ボリューム2トーン、かなりデカイピックガードが特徴

⑵シンライン
1968年に誕生した、セミホロウボディ(ピックアップやブリッジのある真ん中部分はソリッドで、その両端は空洞な構造)のシンラインテレキャスターです。60年代後半はテレキャスター用の軽量なアッシュが手に入りにくく、軽量化するという目的もあったという説も見たことがありますが、、微妙な説ですよね。まあ、かっこいいのでOKということで。 ボディ材がアッシュとマホガニーから選択出来ました。カラーはナチュラルかサンバーストでした。

71年後半からはピックアップがハムバッカー仕様になります。またピックガードの形変わりました。カスタムカラーも選択可能になりました。

⑶オールローズ
1969〜72年の間製造されたものです。ボディからネックまで全てローズウッドで作られています。ボディは中に空洞が有りますが、非常に重く、4kg近くあるものもあるそうです。

⑷ペイズリーレッド、ブルーフラワー
1968年から発売して、人気が出ずに1年で廃盤という、、何を考えていたのやら。。。

⑷テレキャスターデラックス
1972〜1981年に製造されていたもの。 これなんかもう、、ヘッドも、ブリッジも、ピックアップも、ノブ、セレクター全部変わってて、しかもボディシェイプも崩れ始めて、、、、テレキャスターの定義とは??と言いたくなるモデルですよね。

⑸マホガニーボディ
レギュラーカラーのブロンドはアッシュ、カスタムカラーはアルダーで作られていたテレキャスターですが、1963〜64年の間だけマホガニーボディのテレキャスターが作られていました。シースルーの赤で塗装されていました。

こんな感じで、テレキャスターが誕生してから見た目が色々と変わっていきました。 80年代以降はもう少しあるのですが、キリがないのでこの辺で終わりにします。